ラジオの新たなかたち・私論 〔第31話〕

このブログ全体は「民放ラジオの行方」にスポットを当てて書い います。この項は、民放ラジオ90年代〜セロ年代を振り返るため、 “失われた20年”という社会潮流についてスポットを当てます。 ■“閉塞感”を生み出した社会システムの大きな変化とは・・・ “閉…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第30話〕

暫く間が空きましたが再開します。 このブログは「民放ラジオの行方」にスポットを当てて書いています。 この項は、民放ラジオ1990年代〜2000年代を振り返るため、 “失われた20年”の社会潮流についてスポットを当てています。 ミレニアムを挟んだ時…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第29話〕

このブログは「民放ラジオの行方」にスポットを当てて書いています。 現在は民放ラジオ60年の姿を社会の歩みと共に振り返っていますが、 この項は“失われた20年”の社会潮流についてスポットを当てます。 ミレニアムを挟んで我々が歩んだ時代の社会潮流を…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第28話〕

>>このブログは「民放ラジオの行方」にスポットを当てています。 現在は、民放ラジオ60年の姿と社会の歩みを振り返っています。 この項は“失われた20年”社会の潮流について書いています。 ミレニアムを挟んで我々が歩んだ時代の社会潮流を振り返る 《 Part…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第27話〕

**“失われた20年”といわれる時代と民放ラジオの生き方** ミレニアムを挟んで我々が歩んだ時代の社会潮流を振り返る 《 Part1 》 未来を考えるには歴史を振り返ることが最も大事であるが、民放ラジオの明日を考えるために60年の歴史を振り返っている…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第26話〕

**80年代の社会潮流に民放ラジオはどう取り組んだか** 民放AMはFM競合時代にどのように取り組んだか!《 Part4 》 〈 民放FMの開局ラッシュとともにラジオ事業全体が成長した時期 〉 事業面からみた80年代の民放ラジオは、営業展開においても…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第25話〕

**80年代の社会潮流に民放ラジオはどう取り組んだか** 民放AMはFM競合時どのように取り組んだか!《 Part3 》 80年代の東京キー局「TQL」(TBS・QR・LF)の取り組みは、前項に記したとおり、これまでにない大胆な取り組みを展開し、そ…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第24話〕

**80年代の社会潮流に民放ラジオはどう取り組んだか** 民放AMはFM競合時代にどのように取り組んだか!《 Part2 》〈 AIDMAをラジオで実践するニッポン放送 〉 わくわくすること、楽しいこと、参加したくなることは、人間に行動を起こさせる…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第23話〕

**80年代の社会潮流に民放ラジオはどう取り組んだか** 民放AMはFM競合時代にどのように取り組んだか!《 Part1 》 80年代の民放ラジオは70年代と比べ、メディアとしての存在を鮮明にしていったといっていい。特にAM局は積極的な取り組みを…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第22話〕

**80年代の社会潮流に民放ラジオはどう取り組んだか** 全国に開局した民放FMはどんな存在だったのか さて、首都圏民放ラジオ4局による共同調査でみえてくる姿は、80年代の民放AMが70年代に比べてSIUが少々下がる傾向を示していることだ。…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第21話〕

・・・・・・当ブログは、暫く時間をいただいたが、再開することにします。 ・・・・・・これからの民放ラジオのあり方を考える上で、過去の歩んだ道に学ぶ ・・・・・・必要があると思い、振り返っています。参考になることが多くあり、 ・・・・・・これか…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第20話〕

**80年代の社会潮流に民放ラジオはどう取り組んだか** 〔物の豊かさから心の豊かさへの変化と民放ラジオ〕 民放ラジオの歩みを振り返ると、1950年代は揺籃期であるが、すでに受信機の普及していたこともあり、新聞と同じマスメディアとしての影響…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第19話〕

**昭和の終わりと時代の転換期20年代(その3)** 〔専門家による戦後史としての80年代〕つづき 1880年代を専門家はどのように捉えるか。前回は近現代史に詳しい半藤利一の見方を紹介したが、今回は京都大学教授の佐伯啓思の見方を掻い摘んで紹介す…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第18話〕

**昭和の終わりと時代の転換期20年(その2)** 〔永遠に続くと信じた経済成長からバブル崩壊へ〕 80年代後半のバブル景気について触れておこう。「バブル景気」とは、86年から91年まで4年と3ヶ月続いた資産価格上昇と好景気のこと、またそれ…

ラジオの新たなかたち・私論 〔第17話〕

**昭和の終わりと時代の転換期20年〈その1〉** 〔一億総中流といわれた80年代の社会諸相〕 70年代の社会の動きと民放ラジオの歩んだ道について、長い時間をかけて記してきた。それは高度成長から安定成長へと時代の流れが変わり、社会生活の上で…

〔第16話〕ラジオの新たなかたち・私論

** 現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 6〉** 前項の〈1〉報道情報番組とラジオジャーナリズム、〈2〉ラジオ評価と聴取率調査、〈3〉民放FMラジオの誕生と普及、についてレポートしたが、もう一つ〈4〉民放連「ラジオ委員会」とその活…

;”>〔第15話〕ラジオの新たなかたち・私論

** 現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 5〉** ■ 他に指摘しておきたい70年代の放送活動70年代の民放ラジオは、ラジオのあり方自体に変革をもたらしただけに、触れておかねばならない事象が多い。これまでエポックメイキングとなった政策…

〔第14話〕ラジオの新たなかたち・私論

** 現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 4〉**〔数字で見る深夜放送の威力〕 70年代の民放ラジオの大きな特色の1つに「深夜放送」であったことに異論はないだろう。若者に絶大な影響力を築いた様子を数字でみてみよう。72年(昭47年)…

〔第13話〕ラジオの新たなかたち・私論

** 現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 3〉**〔70年代の番組編成と注目された番組群そして民放連の活動〕 テレビの急速な普及により大きな影響を受け、経営的に苦心していた民放ラジオは、1960年代後半から1970年代にかけて独自の番組編成…

〔第12話〕ラジオの新たなかたち・私論

**現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 2〉**〔70年代の総広告費に占めるラジオの位置と営業展開〕 70年代のメディアは、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌という現在4大マスメディアといわれる形がほぼ出来上がった時代といえるが、このこと…

〔第11話〕ラジオの新たなかたち・私論

**現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 1〉** 〔データにみる70年代の民放ラジオ〕 民放ラジオが苦境を乗り切り復活を遂げた経緯については【第6話】と【第7話】で触れているが、60年代後半から70年代にかけて、第2の民放ラジオ黄金時…

〔第10話〕 ラジオの新たなかたち・私論

**ポスト高度成長期と民放ラジオの活躍** ◎ポスト高度経済成長期という時代 〈1970年代〉 (Part 3) 1970年代は2度の「石油ショック」を経験する。最初の「石油ショック」は73年、これまで謳歌してきた高度経済成長をストップさせ、新たな…

〔第9話〕ラジオの新たなかたち・私論

**ポスト高度成長期と民放ラジオの活躍** ◎ポスト高度経済成長期という時代 〈1970年代〉 (Part 2) 高度経済成長の結果、社会全体のパイが大きくなり豊かさを感じた時代、「中流意識」が国民全体に広まっていく時代。70年代はそうした状況のなか…

〔第8話〕ラジオの新たなかたち・私論

**ポスト高度成長期と民放ラジオの活躍** ◎ポスト高度経済成長期という時代 〈1970年代〉 〈Part 1〉 これから1970年代の社会と民放ラジオについて考えていこうと思うが、その前に「東洋の奇跡」と言われた高度経済成長をもう少し触れておこう。…

〔第7話〕ラジオの新たなかたち・私論

**苦難の時代を乗り切った60年代後半の民放ラジオ** 〔民放ラジオは1960年代に衰退と復活を経験する〕その3 ラジオが苦境から復活するその戦略を綴っているが、(1)個人リスナーのセグメンテーション、(2)個人に訴える番組出演者=パーソナリティ…

〔第6話〕 ラジオの新たなかたち・私論

**苦難の時代を乗り切った60年代後半の民放ラジオ** 〔民放ラジオは1960年代に衰退と復活を経験する〕 その2 民放テレビの急成長と反比例するかのように、衰退の一途を辿る1960年代の民放ラジオは、苦境をバネに新たなメディアとしての生き方を研究…

〔第5話〕ラジオの新たなかたち・私論

**苦難の時代を迎えた60年代の民放ラジオ**〔民放ラジオは1960年代に衰退と復活を経験する〕 その1 1955年以降日本は、戦後復興期を脱し経済成長の道を走り始める。民放ラジオも成長環境に支えられ、急速に普及していくが、この背景には放送分野で…

〔第4話〕ラジオの新たなかたち・私論

**高度成長期:民放ラジオの基礎ができた時代** ◎高度経済成長期〈1955年〜1970年〉 1955年頃の雰囲気を知る人にとっては、本当に懐かしい時代である。島倉千代子「りんどう峠」春日八郎「別れの一本杉」などが街中に流れ、映画ではジェイム・デ…

〔第3話〕ラジオの新たなかたち・私論

**戦後復興期:民放ラジオの基礎ができた時代** 1期は戦後復興期(1945年〜1955年頃)、2期は高度経済成長期(1955年〜1970年頃)、3期はポスト高度経済成長期(1970年〜1995年頃)、そして4期は現在の経済社会停滞期である…