2013-01-01から1年間の記事一覧

〔第14話〕ラジオの新たなかたち・私論

** 現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 4〉**〔数字で見る深夜放送の威力〕 70年代の民放ラジオの大きな特色の1つに「深夜放送」であったことに異論はないだろう。若者に絶大な影響力を築いた様子を数字でみてみよう。72年(昭47年)…

〔第13話〕ラジオの新たなかたち・私論

** 現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 3〉**〔70年代の番組編成と注目された番組群そして民放連の活動〕 テレビの急速な普及により大きな影響を受け、経営的に苦心していた民放ラジオは、1960年代後半から1970年代にかけて独自の番組編成…

〔第12話〕ラジオの新たなかたち・私論

**現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 2〉**〔70年代の総広告費に占めるラジオの位置と営業展開〕 70年代のメディアは、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌という現在4大マスメディアといわれる形がほぼ出来上がった時代といえるが、このこと…

〔第11話〕ラジオの新たなかたち・私論

**現在の原型を創った70年代の民放ラジオ〈Part 1〉** 〔データにみる70年代の民放ラジオ〕 民放ラジオが苦境を乗り切り復活を遂げた経緯については【第6話】と【第7話】で触れているが、60年代後半から70年代にかけて、第2の民放ラジオ黄金時…

〔第10話〕 ラジオの新たなかたち・私論

**ポスト高度成長期と民放ラジオの活躍** ◎ポスト高度経済成長期という時代 〈1970年代〉 (Part 3) 1970年代は2度の「石油ショック」を経験する。最初の「石油ショック」は73年、これまで謳歌してきた高度経済成長をストップさせ、新たな…

〔第9話〕ラジオの新たなかたち・私論

**ポスト高度成長期と民放ラジオの活躍** ◎ポスト高度経済成長期という時代 〈1970年代〉 (Part 2) 高度経済成長の結果、社会全体のパイが大きくなり豊かさを感じた時代、「中流意識」が国民全体に広まっていく時代。70年代はそうした状況のなか…

〔第8話〕ラジオの新たなかたち・私論

**ポスト高度成長期と民放ラジオの活躍** ◎ポスト高度経済成長期という時代 〈1970年代〉 〈Part 1〉 これから1970年代の社会と民放ラジオについて考えていこうと思うが、その前に「東洋の奇跡」と言われた高度経済成長をもう少し触れておこう。…

〔第7話〕ラジオの新たなかたち・私論

**苦難の時代を乗り切った60年代後半の民放ラジオ** 〔民放ラジオは1960年代に衰退と復活を経験する〕その3 ラジオが苦境から復活するその戦略を綴っているが、(1)個人リスナーのセグメンテーション、(2)個人に訴える番組出演者=パーソナリティ…

〔第6話〕 ラジオの新たなかたち・私論

**苦難の時代を乗り切った60年代後半の民放ラジオ** 〔民放ラジオは1960年代に衰退と復活を経験する〕 その2 民放テレビの急成長と反比例するかのように、衰退の一途を辿る1960年代の民放ラジオは、苦境をバネに新たなメディアとしての生き方を研究…

〔第5話〕ラジオの新たなかたち・私論

**苦難の時代を迎えた60年代の民放ラジオ**〔民放ラジオは1960年代に衰退と復活を経験する〕 その1 1955年以降日本は、戦後復興期を脱し経済成長の道を走り始める。民放ラジオも成長環境に支えられ、急速に普及していくが、この背景には放送分野で…

〔第4話〕ラジオの新たなかたち・私論

**高度成長期:民放ラジオの基礎ができた時代** ◎高度経済成長期〈1955年〜1970年〉 1955年頃の雰囲気を知る人にとっては、本当に懐かしい時代である。島倉千代子「りんどう峠」春日八郎「別れの一本杉」などが街中に流れ、映画ではジェイム・デ…

〔第3話〕ラジオの新たなかたち・私論

**戦後復興期:民放ラジオの基礎ができた時代** 1期は戦後復興期(1945年〜1955年頃)、2期は高度経済成長期(1955年〜1970年頃)、3期はポスト高度経済成長期(1970年〜1995年頃)、そして4期は現在の経済社会停滞期である…

〔第2話〕ラジオの新たなかたち・私論

**民放ラジオの立ち位置を再認識するために 〈Part 2〉**〈1〉 歴史的転換期にある21世紀初頭と民放ラジオ ラジオに携わっている人と会合した折に、いま自分がどんな時代の立っているのか分かり難いという人が案外多いと聞いた。不況の長期化、政治の混…

 〔第1話〕 ラジオの新たなかたち・私論

**民放ラジオの立ち位置を再認識するために〈Part 1〉**ブログ久しぶりの再開にあたって 当ブログはしばらく時間をいただいた。レポートを進める準備ができたので、タイトルを「ラジオの新たなかたち・私論」と多少変えて、前回までの内容を引き継ぎなが…