2012-01-01から1年間の記事一覧

【第127話】デジタルラジオのかたち・私論 (その47)

毎日放送番組「たね蒔きジャーナル」は9月末を持って終了した。ラジオ局が多くのリスナーや有識者から継続の声があがっていたのに終わったことは、一つの番組に限らず、今後のラジオに少なからず影響を与えることに違いないが、ラジオの再起をテーマとする…

【第126話】デジタルラジオのかたち・私論 (その46)

当ブログテーマのまとめとして、2回にわたりラジオ衰退の構造的要因を6つほど指摘したが、今回からはラジオの復興再生を新たな視点から探ることとしたい。社会が激変する時代にあって、これからの姿を予想するのは難しい作業であるが、先人たちが創り上げ…

【第125話】デジタルラジオのかたち・私論 (その45)

前回はラジオを衰退させている社会的要因を次の6つを上げた。要因〈1〉デジタル情報基盤の確立とアナログからデジタルへの変革、要因〈2〉ソーシャルメディアの普及がマスメディアの情報流通を変える、は前回を参照していただきたい。今回から要因〈3〉か…

【第124話】デジタルラジオのかたち・私論 (その44)

当ブログは、これからのラジオの在り方を巡ってさまざまな角度からラジオというメディアに触れてきた。タイトル「デジタルラジオのかたち」はその象徴で、「私論」はこれまでのラジオ論に捉われない視点を忌憚なく論ずるところにあった。その論点も出揃った…

【第123話】デジタルラジオのかたち・私論 (その43)

民放ラジオは、その地域性を尊重することによって存在価値があると民放人はいう。その地域と密接な関係のある考え方「コミュニタリアニズム」(共同体主義)がいま注目されているので、ラジオを考える参考資料として少々触れてみたいと思う。 ■ 白熱教室のマ…

【第122話】デジタルラジオのかたち・私論 (その42)

新たな時代のラジオの社会的役割を探すために前回は「ソーシャル・キャピタル(SC)」の分野に触れてみたが、今回はソーシャル・キャピタルを社会的成果として支えている大きな分野「コミュニティ」にスポットを当てる。SCの成果を具体的に引き出してい…

【第121話】デジタルラジオのかたち・私論 (その41)

ラジオが新たな時代の新たな社会的役割を果たす分野として、前回GNHならぬGCH(Gross Country Happiness)やソーシャル・キャピタル(社会関係資本)にも注目してはどうか、ということに触れた。ではソーシャル・キャピタルとはどんな分野なのかを、も…

【第120話】デジタルラジオのかたち・私論 (その40)

これからのラジオを考えるためには、これまでの社会の流れを把握する必要があり、前回までリスナーである生活者の立場からさまざまな社会現象に触れてみた。今回は社会生活のなかで日本人がいま最も必要かつ将来にわたって努力せねばならない分野、“幸福”へ…

【第119話】デジタルラジオのかたち・私論 (その39)

この10年、我々庶民は格差社会や無縁社会などという人間らしい血の通った社会状況とは縁遠い環境に取り巻かれ、閉塞気味な気分のなかにいる。前回は高度成長経済の結果として負の現象が社会のあらゆる面に現れている状況に触れてきたが、そうした社会環境が…

【第118話】 デジタルラジオのかたち・私論 (その38)

「無縁社会」「格差社会」という現象に象徴されるいまの社会は、どうして生まれてきたのか。これからのラジオとリスナーの関係を考えていくには、社会の変質をしっかり把握した上で、これからのあるべき社会像のなかでラジオの果たしていく役割を探らねばな…

【第117話】 デジタルラジオのかたち・私論 (その37)

民放のラジオ事業が、情報革命の進行しているなかで、ラジオの新たな存在価値を見出すにはどのように考えていったらいいだろか。存在価値とは事業として成立し、メディアとして社会的に役割を果たすことである。この役割を果たすラジオの考え方を原点に戻り…

【第116話】デジタルラジオのかたち・私論 (その36)

■ ラジオのリスナー離れの原因は何か ラジオ事業にとって放送番組がリスナーに聴かれなくなることは、致命的な現象である。この1点がすべてに影響する。広告収入を経営資源としているラジオは、もしリスナーに支持されているメディアならば、広告収入の減少…

【第115話】デジタルラジオのかたち (その35)

■ 民放ラジオに経営転換を迫る環境が進行する 営業収益が減少の一途を歩んでいる民放ラジオ、広告料を経営資源としてきた民放ラジオは、これからどのような経営の舵取りをしたらよいのだろうか。経営資源である広告料の新たな獲得方法を考えて行くのか、現状…

【第114話】デジタルラジオのかたち・私論 (その34)

これまでは、ラジオの方向性として「見えるリスナー」の具体的な確保が重要であり、そのリスナーとどのように双方向のコミュニケーションを構築していくか、というテーマをさまざまな角度から探ってきた。それはマスメディアでなくなったラジオがミドルメデ…